ある男の記憶。

ここに記してある事は架空の物であり、実在の人物及び団体とは 一切関係ありません。

自認について。

  家で深酒しながら自分は誰なんだろうって考えてると、時々本当に自己を自己と認識できなくなることがある。鏡に向かって自ら自身について問うと狂うと言われているのに近いのかもしれない。
  ここ数週間色々なことがあった、全てよくないことである。もう何年も色々なことに悩んだり憔悴したりしてきたが今度ばかりは文字通り次元が違う。一歩一歩が後戻りできず薄氷の上と寸分違わぬ生活である。寝床も食卓も便所すらも何かをひとつ間違えれば即破滅である。
  「こちらが深淵を覗き込む時、深淵もまたこちらを覗いているのだ」という言葉がある。いったいいつ好転するのか、どこへ行けば、どの集団が味方なのかそうではないのか。しかしやはりこれが一番の悩みでありずっと頭から離れない。

私は誰なのか?