ある男の記憶。

ここに記してある事は架空の物であり、実在の人物及び団体とは 一切関係ありません。

Hさんについて。

  ちょっとずつ暖かくなってきましたね、花粉症の季節です。
  私の同い年達が卒業するということで、高校の頃好きだったHさんの話をしようと思う、結論から言えばHと付き合う事は出来なかった。
  Hはまず、可愛かった。快活で明るくエネルギッシュな関西弁ギャルだったそして何よりも、彼女は当世一大の可愛い子揃いの同期内において神5と言われる一画だった。Hとは部活で出会った、私は昔から自由が丘近辺に住んでいてこちら方面の塾生は殆どいないがHは近くまで一緒だったし今も変わらずだ。つまり私は週4で2時間を好きな人と二人っきりでいる時間を得ていた。
  知り合って半年後くらいには好きで好きで仕方なくなっていた、部活に誘ってくれた子とは既に険悪だったしとにかくHのことばかり考えていた。と、Hに野球部のイケメン彼氏が出来きてしまったのだった。私は狼狽した恥ずかしながら嫉妬して腹いせに部内の後輩と手当たり次第にセックスしたりしていた、こう考えると今とそう変わりない気もする。すると3ヶ月で奴らは別れたのだ、夏休みだけのマジックだったようだ。私の勝負第二回戦の始まりだった。
  学校の帰り、毎回色々な所へ行った。宿題や部活の作業で毎日横浜やみなとみらいのカフェでお喋りをした。教習所も2人で通った、初めてのドライブもお互い2人で行ったし休日遊ぶこともままあった。しかし今でも不思議なのだけれどキスもセックスも当時Hとしなかった、断言できる。そうして彼女は日吉へ行ってしまった、ちなむとこの頃くらいに六本木で阿萬と会った。
  そして高4の夏、Hが部活に遊びに来た。部活=学校お泊り大会なので女子会に3泊4日付き合わさせられる行事である、三日目に生理用品買いに行かされたのが辛かった。久しぶりに会ったが大学生になっても相変わらずほんのりビッチのままなので安心した。帰り際、突然抱きついてギュッとしてくれたのが嬉しかったが直後に気づかれ股間を蹴られた。
  そして、私も震災を経て大学生になった。

長いから今回はここまでにしよう。